Saturday, December 24, 2005

動物行動の遺伝学という研究会に行って参りました。

21日に動物行動の遺伝学という研究会が三島の遺伝学研究所で開かれました。せっかくなのでちょっと感想を。
まず、久しぶりに新幹線に乗りました。自分がけちなのと貧乏旅行が好きなので、たいてい18切符で旅行しているのですが、今回は時間がないのと研究室からお金が出たので、新幹線を使わせていただきました。三島にはこだましか止まらないので、こだまで行ったのですが、ほぼ各駅で別の電車に抜かされながらも新幹線は速いですね。座席も広くて快適ですし。
三島は自分の想像する地方都市そのままの雰囲気でした。駅前を少しはずれると寂れたアーケードのある商店街があり、繁華街をでると稲刈りも終わった田んぼ、細い川、直交しない細い道路、狭い歩道、さび付いた看板、路上で井戸端会議をするおばあちゃんたち。悪口書いてるみたいですけど僕はこういう雰囲気が好きで、バスに揺られながら癒されました。さて、遺伝研坂下というバス停で降りると桜並木の坂があり、10分ほどそこを上ると(遺伝研の前に止まるバスもあるのですが、日に6本(!)しかありません。)遺伝研です。この研究会を進めてくれた先生が言うとおりこれだけ何もない場所なら研究に打ち込めます(笑)
講演は12時から19時まで休憩は挟むけれどぶっ続けで行われました。異常行動を示すマウスを作成し、その原因遺伝子とその機能解析が多くの人のテーマでした。マウスの脳の部位を知らないため???な発表も多かったです。しかし、マウスの異常行動がいかに遺伝子の影響を強く受けているのか、また、人の精神病もそろそろ遺伝的な基盤がわかってくるのではないかという期待を持たせてくれる発表が多く見られました。全員分つらつら書くとまた長くなりすぎるので概要をまとめますと、
石浦章一先生、ドーパミントランスポーター量を規定する新規遺伝子と行動異常
実験が練り込まれていてわかりやすく、反対意見もつぶしてあり、納得させられます。人でこの遺伝子の異常が見つからなかったのは残念ですね。
宮川剛先生、遺伝子改変マウスの表現型解析を機転とした精神疾患の研究
非常におもしろいマウスの異常行動の例のお話でした。やはり、行動を研究する上では行動テストで異常な個体を振り分けなければならないのですね。ミツバチでの行動テスト考えなきゃ。
安藤寿康先生、パーソナリティの遺伝因子構造:国際比較研究から
ちょっと眉唾な感じがありましたが、遺伝子が性格に与える影響は大きいようですね。
久保田健夫先生、種村健太郎先生、今村拓也先生
一緒にしてしまうのは非常に乱暴ですが、マウスのエピジェネティクス(遺伝子が発現するかどうかの調節の研究)に関する研究をされていました。種村先生のマウスは女の子と一緒にいると頭が良くなるという結果には笑わせていただきました。今村先生の研究はスマートでした。
山元大輔先生
ショウジョウバエの研究です。fruitlessのような上流にある転写因子は影響でかいですねぇ。前半はとてもおもしろかったが、正直神経系に話が入ってからわかりにくかった。昆虫の脳も勉強しなきゃ。
松尾隆嗣先生
遺伝子一つで普通のハエが嫌うノニのにおいを好むようになるとは…進化はやはりおもしろい。
専門の虫とちょっと離れたマウスの話が多かったのですが、行動学はおもしろいなぁと改めて感じる、とても有意義な研究会でした。